“おもしろいネタを見つけて、届けること”

2025.07.01

これは「広報のがっこう」で常に大切にしている考え方です。
おもしろいネタを見つけたら、それを届けることが本当に大事。
どんなに良いネタを持っていても、届けなければ何も始まりません。

今回は、そんな「届けること」が思わぬ効果を生んだ実例をご紹介します。

静かな傘?——「サイレントアンブレラ」とは

「雨音の静かな傘がほしい」
そんな視覚障がいのある方の声をきっかけに誕生したのが「サイレントアンブレラ」です。

この傘は独自の二重構造により、雨粒の音を約30〜35%軽減。
周囲の音を頼りに歩く視覚障がい者にとって、雨の日の外出がぐんと安心になる画期的な製品です。

開発したのは大阪・天王寺にある老舗「丸安洋傘店」さん。 “音を静かにする傘”というアイデア自体が斬新で社会的意義も評価され、「大阪製ブランド」に認定されています。

SNSで「大バズり」

2024年秋、ある視覚障がいのある方がこの傘を使った感想をX(旧Twitter)に投稿したところ、
78万回再生・1.4万いいね!という大反響に。

私自身はこの傘を「大阪製ブランド」として知りました。
当時、大阪で、メディアにも取り上げられていましたが、

「この傘はもっと多くの人に響く」と感じ、東京のテレビプロデューサーやインフルエンサーたちに実物を届けて回ったのです。

特に、障がいへの理解が深い映画館関係者のご紹介で視覚障がいのある方に傘をお渡ししたところ、
その方が感動をSNSに投稿してくださり、そこから大きな拡散が生まれました。

売り上げにもつながり、東京のテレビ番組や全国紙の新聞にも取り上げられ、その後もメディア掲載の連鎖が続いているそうです。

これはまさに、

「おもしろいネタを見つけて、届ける」

という広報における行動の必要性を体現したアクションだったと思っています。

動かないと、何も始まらない

プレスリリースの書き方を教えるセミナーはたくさんありますし、今やAIでもリリースは書けます。
でも「誰にどう届けるか?」が本当に重要です。
おもしろいい情報を“誰に”届けるかで結果は大きく変わります。

サイレントアンブレラ、今も広がり中

梅雨のこの時期、サイレントアンブレラの出番は急増中。
音に敏感な方や静かな空間を好む方にとっても、きっと新しい発見になる一本だと思います。

仕掛ける広報は、社会を動かす

広報は単なる「告知」ではありません。
広報は世の中をおもしろくする仕掛けだと思います。

「見つけて、まとめて、届ける」という一連のアクションこそが広報の力です。

どんなに良いモノでも、知られなければ存在しないのと同じ。

これはスティーブ・ジョブズ氏の名言ですが、
「良いものを広報していく仕掛け」をすることで、社会に届く希望が生まれると信じています。

広報で仕掛ける力を身につけ、あなたのまわりの“まだ知られていない魅力”を世の中に広げていきましょう。

 

丸安洋傘店   https://maruyasuweb.jp/

大阪製 ブランド https://osaka-sei.m-osaka.com/

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